1 要点
① 第1に、遺言者が遺言書保管所(法務大臣の指定する法務局)において、自筆証書遺言に係る遺言書の保管を申請することができる制度を創設し、その申請手続き、遺言書の保管、遺言書に係る情報の管理、遺言者の死亡後の相続人等による遺言書保管事実証明書又は遺言書情報証明書の交付請求手続等を定めている。
② 遺言書保管所に保管されている遺言書は、家庭裁判所の検認の手続を要しない。
2 遺言書の保管の申請(4条)
(1)保管の申請ができる遺言書
①民法968条の自筆証書によってした遺言に係る遺言書のみが対象
遺言書保管官が日付及び遺言者の氏名の記載、押印の有無、本文が手書きで書かれているか等を確認する。
②遺言書の様式は、法務省令(法務省令9条、別記第1号)で定める様式に従って作成された無封の遺言書(4条2項)
(2)遺言書保管所の管轄
遺言書の保管の申請は、遺言者の住所地若しくは本籍地又は遺言者の所有する不動産の所在地を管轄する遺言書保管所の遺言書保管官に対してしなければならない(4条3項)。
複数の遺言書について保管の申請ができるが、すでに他の遺言書が遺言書保管所にある場合は、遺言書の保管されている遺言書保管所の遺言書保管官に対してしなければならない(4条3項かっこ書)。
(3)申請の資格及び本人出頭(4条1項、6項)
②保管の申請→遺言者が自ら出頭して行う
(4)保管の申請方式(4条4項、5項)
遺言書の保管の申請は、法務省令(法務省令11条)で定めるところにより、遺言書に添えて、遺言者の氏名、住所及び本籍地等を記載した申請書と申請書の記載事項を証明する書類を添付しなければならない。